司法書士 九九法務事務所の営業

九九法務事務所に営業インタビューしてきた

今回は司法書士事務所の九九法務事務所の代表 尾形 壮一さんに司法書士の営業手法についてインタビューさせていただきました。

会社名 司法書士九九法務事務所
設立 2012年
所在地 〒332-0034 埼玉県川口市並木四丁目20番地11 新井店舗1階103号室
WEB https://99help.info/
事業内容 任意売却のフォローと、任意売却にかかわる自己破産手続き全般
自己破産手続き(同時審判)全般
個人再生手続き全般
任意整理手続き全般
相続放棄手続き全般
相続登記手続き全般 など司法書士業務全般
スタッフ 3名

司法書士の営業

司法書士の仕事

OKAWA
司法書士とはそもそもどんな仕事をされているのでしょうか?
尾形所長
不動産、会社の登記から少し前に流行った過払い金請求、さらには成年後見人などカバー範囲の広い仕事(資格)ですね。

司法書士の業務を一言でいうならば

法律に関する書類作成や法律上の手続きを代行する仕事

です。

たとえば会社を作ろう!と大川さんが思い立ったとしてください。
会社を作るためには法人登記という法律に則った手続きをしなくてはなりません。
法人登記は専門家に任せなくてはならないわけではなく、法律にそって設立者であるご本人、この場合だと大川さんご自身で手続きすることが可能です。

法人登記においてご自身で行う場合と、我々専門家である司法書士に任せる場合のメリット・デメリットを挙げてみますと・・・・

自分で登記する場合 司法書士に依頼する場合
メリット ・費用が実費のみで済む
(約21~25万円)
・素早く開業できる
・設立手続きを丸投げできる
・面倒な書類作成が不要となり、本業に集中できる
デメリット ・定款など書類作成にミスがあるとその都度、手間が発生する
・定款内容によっては活動に制限がかかる(かもしれない)
・報酬の支払いが発生する
(が、電子定款認証により印紙代が浮く場合もある)

 

上の表の通り、普段なかなか接する機会のない法律分野の手続きを代行するのが司法書士の仕事になります。

司法書士のターゲット顧客

OKAWA
なるほど、よくわかりました。ところで、法人登記、不動産登記、相続関連などそれぞれターゲットとなる顧客が異なると思うのですが、九九法務事務所の場合は全方位的にアプローチしているのでしょうか?
尾形所長
これまでは基本的に不動産関連の案件を狙って営業活動していました。

大川さんの仰る通り、案件によってターゲットが大きく異なります。
法人登記を除くとどれも個人客からのご依頼です。

個人客ゆえにアプローチ(リーチ)するのが難しく、弊所含めて日本の小規模司法書士事務所は苦労していると思われます。

独立前後から私はお客様に直接アプローチすることよりも、お客様をご紹介いただける「協力者」の開拓を心がけていました。

具体的には不動産売買会社の営業マンの方を味方、もっと言うならば仲間・友達にすることです。
不動産売買の営業マンは当然のことながら不動産購入者を抱えています。
不動産購入の際には不動産登記が発生するので、その案件を私にご依頼いただく流れを作りました。

文字にすると、登記案件を私に振ってもらうよう関係構築したような話に見えますが、決してそうではありません。繰り返すと、彼ら不動産営業マンは仲間なのです。

司法書士が協力者を見つける・掴む方法とは

OKAWA
仲間を強調されますね。具体的に「仲間」とはどういう意味なのでしょうか?
尾形所長
不動産営業マンから一方的に私が仕事をもらっているのではなく、私も彼らの仕事を見つけてパスしています。お互いにビジネスを発展させるための仲間、パートナーなのです。

私が独立前に勤めていた事務所に入った時のことです。

その事務所は当時ピークだった過払い金請求の案件を捌くことで躍起になっていました。
過払い金請求案件って電話1つでクリアできるので事務所側からすると粗利が大きいんですよね(笑)

新人で入った私は所内の過払い以外の案件をこなす役回りでした。

そこで目をつけたのが「任意売却」でした。
※任意売却とは:https://99help.info/service/bankruptcy/post_49/

過払い金に比べると手間や専門知識が必要な任意売却は、所内の他の先生達は敬遠していました。

ところがこの任意売却こそ、協力者発掘の強いカードになるのです。

本来、競売にかけられるはずだった手ごろな物件情報が手元にあるわけですから、任意売却の道筋を描き、その売却先、つまり不動産の購入候補者を持っている不動産売買会社にアプローチすることが出来ます。

不動産売買会社が欲しいのは、不動産サイトに出回っている物件ではなく、自社の独自ルートで手に入れた未公開物件です。
※正確にはREINSという不動産サイトに不動産売買時は掲載せねばなりません。

任意売却物件を手土産に不動産売買会社を開拓することで、強力なパートナーを見つけることが出来ました。
ここで大切なことが、売れる不動産営業マン、いわゆるスーパー営業マンと関係を作ると言う点です。不動産業界は皆さんご存知の通り、人材の流動化が進んでいるため、会社と関係を作っても、スーパー営業マンがいなくなると仕事が途絶える可能性があるのです。

よって会社ではなく営業マン個人と関係を構築するべきです。

幸いにも私は数名のスーパー営業マンを上述の方法で仲間にすることができ、今では公私混同という言葉ではすまないほど密な関係です(笑)

OKAWA
世間一般で言われるGive&TakeのGiveを積極的に行うということですね。
尾形所長
そうですね。ただ最初はGiveするつもりで入り込むのですが、途中からはGive&Takeの精神というよりも、友達・仲間意識の方が強いです。友達だったらどんな相談も受けるし、いちはやく相談も持ち掛けますよね。身近になること、それだけです。

九九法務事務所の強み

OKAWA
ここまで伺うと、懐に入り込むことが貴所の強みかなと感じているのですが、強みという点では如何でしょうか?
尾形所長
強みとして意識しているわけではありませんが、幅広い知識とスピードレスポンス、そして親身な受け答えは心がけています。

お客様(個人の相談者)はもちろんのこと、不動産営業マンの協力者も、関係が構築されると専門外の相談を受けることが多くなります。

それを「専門外だから」と断ることは簡単ですが、お客様や協力者からすると私は「法律分野の頼れるパートナー」なのです。
なので、違法行為にならない範囲で、調べて受け答えし、時にはその分野のプロを紹介するようにしています。その積み重ねによって、「困ったときは(何でもとりあえず)尾形に聞いてみよう」という第一相談者ポジションを構築できるというわけです。

また、お客様に関してはご相談内容を鵜呑みにしないよう気を付けています。
たとえば任意整理でご相談のお客様がいたとします。
※任意整理とは:https://99help.info/service/bankruptcy/post_46/

詳しく話を伺うと個人再生の方が良い場合があります。その場合、それぞれのメリット・デメリットをしっかりと説明し、納得してもらい、新たな解決策(この場合は個人再生)を選んでもらう、といったケースもあります。
※個人再生とは:https://99help.info/service/bankruptcy/post_47/

そして最後に「スピード」です。

法律を扱う業務という特性上、仕事の品質で他の事務所と大きく差別化を図れません。
士業、先生業と言われるくらいなので、どの司法書士も仕事の品質や成果は高い傾向にあります。

となると、手っ取り早く差別化できるのが、スピードです。

OKAWA
スピードというと電話・メールの問合せや相談に素早く応えるということですか?
尾形所長
その通りです。司法書士、いや士業全体に言えることなのですが、レスポンスが遅めの先生が多いのです。

我々法律家は法律に則した正しいジャッジをする必要があります。ちょっとした質問でも、裏付けをとって回答しなければなりません。
それゆえに民間企業のスピード感に比べると遅くなってしまうことが一般的です。

尾形先生はフランクで、包み隠さずご自身のこと、業界のことを話してくださりました。

スピード感の遅さについて士業業界では「裏付けを取っているのだから仕方ないこと」と片付けてしまわられる方が多いのですが、お客様にはそれって関係のないことなのです。

なので、民間のスピード感を意識して、ちょっと感じ良く回答する、これだけで十分な差別化が図れます。

今後の展望

OKAWA
今後もこれまで同様に協力者を増やしていって、より多くの案件創出をお考えでしょうか?
尾形所長
いえ、これからはお客様に直接ご相談いただけるようWEBマーケティングを重視していく予定です。

不動産関連の協力者を開拓することは、今後も今のパートナーをもとにお近づきになる機会があれば行っていきます。
けれども、私はお客様御本人から直接ご相談いただけるビジネスモデルを構築したいと考えています。

相続や債務整理でお悩みのお客様が「困ったな・・・どうしよう。。。。」という時に九九法務事務所を知ることが出来るようWEBマーケティングに力を入れていくつもりです。

過去にポスティングでお客様にアプローチしたことがあります。この時はそれなりの費用対効果があって、お問合せをいただき、仕事に繋がりました。
しかし、困っていない人にこちらから情報を押し付けることがあまり好きではありません。

今日のWEBは、困っている人が検索したら適切な情報が出るようになりつつあります。
私がこれまでの幅広いご相談から得た知見やノウハウをWEBに公開することで、どこかでお困りの誰かのお役に立ち、個別に相談したい!と思っていただけたら最高じゃないですか。

なので、これからはWEBに私の経験してきたことをまとめて情報を発信していくことを考えています。

そしてもう1つ。これは毎年掲げていて、いまだ未達成なのですが(笑)、金融機関チャネルの開拓です。
具体的には信用金庫と仕事がしたいですね。

信用金庫はその地域の地主さんや俗に富裕層と呼ばれる方々とのパイプを持っています。
信用金庫の方がそういったお客様から相続に関するご相談を受けた時に、私のこれまでの経験がお役に立てるはずです。

今年こそどこかの金融機関と関係を持ちたいですね(笑)。

 

普段、なかなか接する機会のない司法書士という商品を持たない士業事務所においても、やはり差別化を図って営業されていることが尾形所長のお話でよく理解できました。

尾形所長、ありがとうございました!
九九法務事務所について詳しくは下記ホームページをご覧ください。

ABOUTこの記事をかいた人

大川 直哉

株式会社エクレアラボ 営業担当 営業支援システム(SFA)メーカーを2社経て、エクレアラボの創業に参画。 システム販売だけでなく、ご依頼があればコンサルティングや研修講師を務めることも。 得意ジャンルは営業やマーケティングの失敗談。 「失敗の仕方をレクチャーしたら、クライアントはその方法だけは絶対にやらないようになるから少しは成功確率が上がる」と考えている。 学生時代は親の会社に入ろうと考えていたので、甘ったれな根性が染みついている。自身が大学生時代に親の会社が倒産し、世の中は決してぬるくなく、思い通りにいかないことを痛感。にもかかわらず甘ったれでボンボン気質が抜けないというのが周囲の評価。 趣味はJリーグ観戦。