営業マネジメント

PDCAをマスターし、目標必達営業チームを作ろう

PDCAもしくはPDCAサイクルという言葉をビジネスパーソンであれば誰しもが耳にしたことがあるでしょう。

ところが(僕も含めて)PDCAを正しく回せているビジネスパーソンはとても少ない印象です。
実際、セミナーで受講者の方に

「PDCAをしっかりと立てて回せている」
と自信を持って言える人!?

と質問すると10人に1人手が上がれば良い方です。
それくらいPDCAについては知っていても、実践できる人は少ないのです。

PDCAは営業マネージャーが部下をマネジメントする際に必須のスキルなのに・・・です。

ということで今日は、営業におけるPDCAって何なのか、プランはどのように立てるべきかということを10万部を超える大ヒットビジネス本の「鬼速PDCA」という本をもとに解説してまいります。

なお、今日の内容は・・・・

・チームの計画遂行力を高めたい
・計画性を身に付けたい
・KPIを正しく設定したい

とお考えの営業マネージャーや中小企業の社長向けの内容になっています。

そもそもPDCAとは

鬼速PDCAの筆者である冨田さんは本文の最初の見出しにこのように書いています。

「PDCAこそ最強のビジネススキルである」

まさにその通りだと僕は共感してます。
ビジネスはおろか快適に生きていくうえでPDCA力って必要なのです。

で、今日は営業におけるPDCAについてフォーカスしていきます。

まずそもそもですがPDCAとは、Plan=計画を立てて、Do=実行し、Check=検証を行い、そして最後に通常はAction=改善するという意味合いのAが入りますが、本書ではActionではなくAdjust=調整するという単語を用いられています。
※なぜAdjustなのかについて詳しくは本書をご覧ください。

営業におけるPDCAとは

このPDCAを回していくわけなのですが、営業でいえば

「下期の予算1000万円を達成する」

これがPです。

そして時が経過し、第三四半期が終わった時、

売上実績300万円に終わった

これがD、すなわち実行の結果です。

するとCにおいては
「このままではとうてい今期の予算を達成できそうにない」
「半分終わって500万円にいかなかった」
という結果の検証を行います。

つまり200万円未達だった原因を調べます。

そして

原因に対しての対策調整案を練る

のがAで、調整案をPに加えて再度サイクルを回していく。

これがPDCA・・・・ではないのです!
正確にはダメってわけではなく、これでは成功に導ける可能性が低いということです。

何がダメかっていうと、Planの粗さです。

この粗さではいつまでたっても目標を達成できるわけがありません。
PDCAを回すうえで重要なことは、PDCAの中でも特にPlanという実像のないものを緻密に練りあげ、どれだけ粒度の高い戦術に落とし込むかだと本書で言われています。

では粒度の高い戦術とはどのように策定するのかを続いて解説してまいります。

目標必達チームを創り上げるPlan策定8ステップ

鬼速PDCAによるとPlanは8つのステップを経て策定することができるとあります。

その8ステップというのが

1.KGIの設定
2.現状とのギャップを洗い出す
3.ギャップを埋める課題を考える
4.課題を優先付けして3つに絞る
5.各課題をKPI化する
6.KPIを達成する解決案を考える
7.解決案を優先度つけする
8.計画を見える化する

これらなのですが、大体の方がPlanを策定する際には5のKPI化から着手しています。
いや、もっというと5だけ取り組んで満足している方が相当数いらっしゃいます。

5から着手することが悪いことではありません。
ただ5から取り組んでしまうということは、ゴールや目標達成までの過程を決め打ちしてしまっている恐れがあります。

つまり、目標達成のシナリオ選択肢を狭めている可能性があるということです。
より楽で効果の大きいPlanを策定するためにも1から順に取り組むことをオススメします。

では、先ほどの営業パーソンの売上予算の話でいうとこんな感じです。

売上予算(目標)1000万円を達成するためのPlanを策定するならば案件を20件くらい確保しなければならない。
案件を20件作るためには新たな顧客を40件開拓せねばならない。
顧客40件とのアポを取るためにはテレアポや問合せフォームへのメールを800件送らなければならない。

よって

KPIはメール800件である

という感じです。
もしくはメール800件に加えて、顧客アポ40件、案件20件創出、この3つがKPIであるという会社もあるでしょう。

そして策定したKPIを毎日、毎週、毎月追いかけていって、不足した場合には気合と根性でリカバリーする・・・という営業経験を皆さんお持ちではないでしょうか。もしくはこのようなマネジメントをしたことがあるのではないでしょうか。

かくいう僕は身に覚えがありまくりで、このKPIを策定することで満足していて、検証すらロクにやらなかったタイプした。

ではでは本来、どのようにしてPDCAのPを策定するべきなのかをここからは1~8ステップの要点だけをかいつまんで一気に紹介していきます。

KGI設定

まずはKGIの設定です。KGIとはKeyGoalIndicatorの略称で、日本語訳では成果指標とか重要目標達成指標と呼ばれます。

まあ、呼び方はどうでも良くて、一言でいうなら「ゴール」のことです。

これまでの例でいえば

半期で1,000万円を売り上げる

これこそKGIです。

KGIを設定するときのポイントは本書では

・期日を決め
・定量化し、
・適度に具体化する

という3点が挙げられています。

期日のないゴールだとしたらダラダラやってしまいますし、定量化できなければ測ることが出来ないため達成度が分かりません

また期日は1~3ヶ月後が理想的とも書かれています。
期日までの期間が長すぎると、打ち手が多くなりすぎます。
逆に1週間とかだと短すぎて打ち手が限られ過ぎます

よってここまで書いてきた例については半期で1000万を最終目標とし、
「次の四半期で500(~600)万」
といった具合に1つ手前にKGIを設定すべきでしょう。

でないと、立てた策を半年で実施したものの1000万にはいきませんでした・・・
というイマイチな結果が出た際に改善することが出来るのは来期からになってしまいます。

要するにPDCAを短期的に回して改善を図っていけるようPlanは1~3ヶ月程度で設定すべき
ということです。

KGIと現状とのギャップの洗い出し

続いては現状とのギャップの洗い出しです。
先ほどからの営業の例でいきましょう。

次の四半期で500万円というKGIを設定しました。

では前の四半期はどうだったのか!?
KGIすなわち目標とのギャップはいかほどなのか。

これが現状とのギャップの洗い出しです。

いわゆる原因分析のアプローチですね、こちらについては「営業におけるプレゼンのコツ」にて詳しく図解しているのでご覧いただければと思います。

では話を例に戻して、たとえば前の四半期は300万だったとします。

ということはKGIとのギャップは200万円となります。

これまでと同様の活動をしていれば300万円を売り上げられるとした場合、対策を練るべきはこのギャップ分、200万円となります。

これでギャップの洗い出しは完了です。

ギャップを埋める課題の検討

次のステップのギャップを埋めるための課題の検討へ移ります。

例を続けていくと200万円のギャップを埋めるための新たな行動や行動の改善を考えること、これこそが課題の検討です。

課題というと自身の欠点を補う的なマイナスの話になりがちですが、ここで検討すべきは決してマイナス改善の話ばかりではありません。

他者(社)や他部署との連携強化、オンラインイベントなどの企画立案も課題検討にあたります。ただ大川的にはこれらは課題の解決策です。

ここで行うのは、ギャップを埋める、というよりもギャップを生んでいる原因を分析することだと思ってください。
原因分析なので思いついた原因をとりあえず出せるだけ出す、これがこのフェーズで行う最初の作業です。

まずは量をとにかく書き出していきましょう。
慣れてきたら、本書でも紹介がありますが因数分解能力を高めることを意識しながら取り組むとより効果的です。

たとえば

200万足りない

というギャップを因数分解しながら原因を検討していくとこんな感じです。

図のように営業活動の量的改善と質的改善に分けられます。

量が不足している
質が低い

この2つ、いずれか、もしくは両方が原因で目標を達成できていません。
量不足、質の低さそれぞれをを掘り進めてみると、一例としてはこのような理由があげられます。

・新規顧客、既存取引先への訪問量が不足している
・提案がズレている
・キーマンに会っていない

まだまだ浅くザックリな例ではありますが、こんな感じで掘り下げていくことができます。
(実際に原因を考える時はさらにどんどん掘り下げていきましょう。)

ちなみに原因を掘り下げる際には「Why!?」つまり「なぜ」を繰り返していきます。

このようになぜで原因を掘り下げること、これこそがビジネスにおける仮説構築のための因数分解です。

因数分解して真の原因を突き止めたら(あたりをつけたら)、続いては解決する順位をつけます。

課題解決の優先度付け

課題というか原因をいくつか検討したら、それらに解決する優先度をつけていきます。

「効果」「時間」「気軽さ」の3つから優先度をつけます。
このあたり詳しくは鬼速PDCA本書をご覧いただければと存じます。

で、優先度がついたら、課題をKPI化する、第5ステップへ移ります。

課題のKPI化

KPIについては今更説明する必要はないと思いますが、営業でいえば売上目標を達成するために活動目標(数値)のことです。
ここでいうKPI化というのは課題を数値化するという意味です。

たとえば先ほどの「提案がズレている」という課題をもう少し掘り下げたら
「ヒアリング力が足りない」
という課題が出てきたとします。
課題はいわば定性的な内容です。課題をKPI化するというのはつまり、課題を定量化することで測定できるようすることを意味します。

ではヒアリング力不足という課題を解決するためのKPI化の一例をあげると、ヒアリングがイマイチで商談進展率が低かったりした場合

・商談進展率  【30%→50%】
・提案書合意率 【30%→50%】

といった指標がKPIとなります。
※バランススコアカードなどのKPI観点からすると、これってKGIじゃんって思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、まだ続きがあるので続いての解説をご覧ください。

KPIの解決策

KPIを策定したら、あと3ステップです。

まずKPIの解決案を考えます。
解決案とはKPIを実現するためにやるべきことのことです。

例の続きでいうとヒアリングを改善し、商談進展率50%へと高めるためには

・商談準備に時間をかける  5分 → 30分
・商談準備の仕方を色々試す HPを調べる → HPに加えて面談者のSNSをチェックなど
・ヒアリングシートを作る  商談の都度改善・改版していく
・ヒアリング時間      10分→30分

たとえばこんなような解決案があげられます。

本書では更にKDIを設定する・・・という話が出てきますが、僕の場合はここまでにしてます。

解決策の優先度付け&見える化

そして解決案を考えたら、ステップ3と同様に効果、時間、気軽さで優先順位をつけ、最後に見える化するのです。

見える化というのはPlanをいつでも目に入るところ、そうPlanを見えるようにしておくことのことです。
こうすることでPを徹底するよう深い意識づけを行います。

PDCA まとめ

今回は鬼速PDCAのPの部分を、それもかなり端折っての紹介をしましたが如何でしたでしょうか。

仕事におけるPlan策定にはもちろん、年始に仕事の目標とか、ライフプランを見直す方が多くいらっしゃいますがそういう時にも役に立つアプローチ方法だと思います。

計画や目標設定の際にはKPIを決め打ちする方が多く見られます。

ではなくて、KGIを設定し現状とのギャップを洗い出して・・という順番で検討してください。
こうすることで自分の想定内外すべての解決策を見出すことができます。

PDCAは最強のソリューションというか課題解決法といっても過言ではありません。
営業パーソン、いやビジネスパーソンとして身に付けておくとあらゆるシーンで役に立つはずです。ご興味ある方は鬼速PDCAをどうぞ熟読してください。

またYoutubeにて本書を解説してます。
今回の内容を改めて視覚的にご覧になりたい方にはこちらがオススメです。