今回は営業マネジメントについて書いてみます。
営業マネージャーの成功経験に基づいた指導ではダメ?
以前当ブログで書いた通り、営業マンには得意不得意な営業プロセスや顧客との相性が存在すると私は考えています。
そう考えると営業マネージャーの役割は営業マンの長所(得意なこと、相性の良い顧客)を見抜き、適材適所を行うことです。
しかし未だ多くの営業マネージャー(中小企業では社長)が、自分の経験則に基づいた指導を行っているのが現実です。適材適所や営業マンの長所に合わせた指導が出来ていません。
なぜなら自分が成功した体験や方法に基づいて指導することの方がラクだからです。
根拠もあるし、何より指導してるっぽくなります^^;
でもそれではダメなのです。
営業マネージャーは営業マン時代の成功体験を捨てるべき?
以前、中日ドラゴンズの元監督である落合博満さんが講演の中で次のようなことを仰っていました。
俺が監督をやっていた時、現役時代に大した成績をあげていなかった打撃コーチがいましてね、そのコーチが選手に対してこう言うんです。
『こうやって振らないと良いバッティングは出来ないぞ』と。
急いで彼を呼んで、こう言ったよ。
君(コーチ)は良い振り方を知っているのに現役時代はどうして打てなかったの?良い振り方なんて人によって異なるんだ。それよりも・・・
『俺(コーチ)はこういうバッティングをしてしまった時には全然打てなかった』
と指導してほしいと伝えました。
落合さんの話を簡単にまとめると、
成功には人の適性や特性が関わるが、失敗は方法論が大きく要因する
といった話でした。人(資質や得意不得意など)によっては、たとえ成功経験を伝えても同じ結果が生まれるとは限りません。しかし失敗経験はその限りではないということです。
また誰が言っていたのかは忘れましたが、こんな話もあります。
水泳の北島康介選手がオリンピックで金メダルを取りました。では教えていたコーチ(平井さん)もプレーヤーとして一流だったのかというと、そんなことはない。つまり一流のプレーをすることと、一流の指導を出来ることは全く異なるのである。
うん、これも確かになーという内容です。
営業マンの時に経験したことをそのままマネジメントに活かせるというわけでなく、営業マネージャーにはマネージャー専門のスキルがあるということですね。
※営業マン時代の経験が活きるとしたら失敗経験をもとに失敗しない指導はアリってところでしょうか。
このように営業マネージャーは(自分の経験に照らし合わせず)部下ひとりひとりの適性を見抜き、長所を伸ばしてあげなければなりません。
また、営業マンとして必要なスキルと、営業マネージャーとして必要なスキルは違うということをよく理解しておかねばなりません。
ではマネージャーはどうやって部下のスキルを見抜くのか、また良い営業マネージャーをどうやって育てるのかというと、これもまたデータとなります。
このあたりは私の力不足で文章に出来ないので、ご興味ある方はお問合せください(笑)
一言で書くのなら、社長は営業マンの適性に合った営業マネージャーのもとに配置して、伸ばしてあげるというのがポイントです。
うーん、なんだかまとまらない内容になりましたね^^;