2020年No.1営業本「無敗営業」
久々に痺れる営業ビジネス書に出会いました。
高橋 浩一さんが書かれた「無敗営業」です。
※今回のこの記事、(いつもと同じく当然のことながら)広告ではありません。
全営業パーソンに見てほしい一冊で、極上の営業ノウハウが詰まりまくっています。
で、今日はこの中から枕詞を用いた営業テクニックを紹介します。
もっと言うと・・・
質問する際に枕詞をつけて本音を引き出す
というのが今日のポイントです。
見込客となかなか関係を深めることが出来ない
一歩突っ込んだ質問をすることが苦手
という営業パーソンの方や質問テクニックを部下や営業社員に身に着けてほしいとお考えのマネージャーの方にオススメの記事です。
予算など尋ねづらい内容の質問の仕方
本題に入る前に、皆さんは
初めて会ったお客さんに予算を尋ねる場合、どのように尋ねますか?
少し考えてみてください。
この質問を即答できる方は質問の型を持っていると言えるでしょう。
ただド直球に「ご予算はいくらですか?」と尋ねてはいけません。
初めてお会いした方にナイーブなお金の話を直球で尋ねたら、たとえ答えてくれたとしても「初対面で人の財布事情を尋ねるなんて失礼な営業パーソンだ」って思われてしまうかもしれません。
枕詞を添えるだけで営業質問は超簡単になる
ではどうするのかというと、枕詞をつけるだけでメチャクチャ尋ねやすくなるんです。
「御社のご事情に合わせて複数のご提案を用意したいと考えているので伺いますが、ご予算の上限はどれくらいでしょうか?」
このように理由を枕詞として加えて質問するのです。
たとえ聴きづらい予算の話であっても「あなたのために聴いている」という理由付けが枕詞により済んでいますので、お客さんは前向きというか協力的に回答してくれるはずです。
また僕の場合は、初めての面談、いわゆる初回訪問のアイスブレイク直後に
「貴重のお時間をいただくので、できるだけ有益なご提案をしたいと考えます。つきましては、いくつか質問させていただいてもよろしいでしょうか?」
と商談でバシバシ質問することに対しての同意を得ておきます。
本来はストレートに尋ねづらい質問も、枕詞を活用することで尋ねづらさがなくなり、なおかつお客さんに積極的に回答してもらえるようになります。
枕詞で質問の障壁を下げ、お客さんの悩みを引き出すということは営業パーソンがワンオブゼムの業者扱いではなく、お客さんとパートナー関係になるための一歩と言えますね。
営業ヒアリング向けの用途別枕詞
続いては具体的な枕詞を用途別に紹介していきましょう。
シーン1.見込客の検討において自社が何番目に位置しているか と尋ねる場合
NGパターン「当社は今、何番目につけていますか?」
OKパターン「あくまで田中さんの個人的なご意見で構いませんので、当社は何番目くらいだと思われますか?」
後者の方が断然答えてくれる可能性は上がるはずです。この「●●さんの個人的なご意見で構いませんので・・・」という枕詞については無敗営業で更に詳しく解説が書かれています。
シーン2.提案商材の機能不足や価格がネックで商談が停滞しそうな場合
NGパターン1「社内で値引き調整しますので、ご検討を進めていただけないでしょうか?」
NGパターン2「その機能は本当に御社にとって必要ですか?」
OKパターン「もし仮にこの●●という機能を追加することが出来たら、当社の商品をご採用いただけますか?」
NGパターンはネック箇所を売り手側が譲歩したり、さらには顧客に対抗したりしていますが、これでは交渉とは言えません。
お客さんの商品検討に対する本気度を測るためにも「条件を満たしたら契約してもらえるのか?」というもし~~ならばシリーズ枕詞を使ってジャブを入れましょう。
枕詞が営業において便利なワケ
ここまでの例の通りで、枕詞を活用するのは
掴みづらい商談における障壁
尋ねづらい顧客内の真実・事情
を把握することが目的です。
なので他には・・・
商談障壁確認用の枕詞
・他社例差し込みパターン
他社では弊社の●●という機能を評価いただき、導入してもらうことが多いのですが、御社においてもこの機能を抱えるサービスを重点的にご検討されているのでしょうか?
・面談者の本音伺いパターン
●●さんの個人的なご意見で構いませんので、教えてください。●●さんは率直にどちらのサービスを最も評価されていますか?
・代案探りパターン
仮に当社含めてこのサービスを導入しなかった場合、代わりにどのような対策をご検討されていますか?
自社の評価やポジション、顧客にとっての商材の必要性を問う場合はこのような枕詞を挟むと有効です。
悩み吐露用の枕詞
・ニーズ背景探りパターン
一般的に●●というお悩みをお持ちの企業から弊社にご相談いただくことが多くありますが、御社においてはどういったお悩みでお問い合わせいただいたのでしょうか?
・他社引合&悩み直撃パターン
先日ご相談いただいた方が~~というお悩みを●●で解決したと仰っていましたが、御社においては~~に対してはどのようにお取組みでしょうか?
通販でよくある「こういうことでお悩みの方がこうやって解決してこんな風に
なった、皆さんも同じ悩みありませんか?」的なアプローチが悩み吐露用です。
質問は聞き方1つでいくらでも答えてもらえる
営業の質問話法に関するビジネス書はたくさん出ていますが、この無敗営業で紹介されていたような枕詞テクは(個人的に)とても便利です。
お客さんとの会話の中で
「あ、これ尋ねてみたい」
と感じたら、一呼吸待って
どんな枕詞を添えるべきか
を是非、考えてみてください。
何も出てこなかった場合は最悪
「差支えなければで構いませんので教えてください」
と添えるだけでもOKです。
明日いや今日の商談からお試しください!